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2024-02-19 (Mon) 13:34

【石じじいまとめ⑧】『石榴石』『石じじいの最後』『テントで寝ている時』『じじいノート』

2chオカルト板
『石榴石』
709:本当にあった怖い名無し:2016/09/02(金) 11:44:37.63 ID:9KrifYIz0
石じじいの話です。

みなさんは、浦島太郎の物語を知っていますか?とうぜんでしょう。日本人によく親しまれている伝承の物語ですね。それに似た話です。
この物語の原型は古く、『日本書紀』に、雄略天皇二十二年(478)の七月に「丹波国の余社郡管川の人瑞江の浦島の子」が海に出たときに大亀を釣り上げたが、それが女に変身して、契りを交わして二人で海に入って蓬莱山(とこよのくに)に入ったと記されています。
また、『日本後紀』(これも勅撰正史です)にも、その事件から347年後の淳和天皇天長二年(825)に浦島子(うらしまこ)が帰ってきた、と記されています。
そこには、乙姫さまや竜宮城は出てきません。これらはあとから付け加えられたのですね。

石じじいは石を求めて海岸部も広く歩き回りました。海岸は波に洗われて岩石がよく露出していたからです。
その日も石探しをしていましたが、きつい岩場を乗り越えて小さな砂浜に降り立ったときに、じじいは自分の犯した誤りに気づきました。
潮が満ちている。帰れない。この砂浜から出られない。
砂浜は両方を大きくそびえ立った岩場に囲まれていて(その一方をじじいが渡ってきたのですが)、後背には急峻な山が迫っていました。
しかし、砂浜の奥行きはあり奥の方に木が生い茂っていたので、そこで一泊することにしました。
夕日が海に落ち始めてこれから山を登ると危険だったからです。
その茂み(林)に入っていくと、そこには庵があって人がいました。みすぼらしい着物をきた老人でした。
老人はじじいを見ると喜んで手を取って涙を流したそうです。
老人はいろいろと話しかけてきましたが、しゃべっていることがまったく理解できません。こちらが言うことは理解するようです。
じじいは得意な朝鮮語、かたことのロシア語、酒のみ友達に教えてもらった琉球語、大阪弁、賄いのおばさんがしゃべっていた東北弁の知識を総動員して理解しようとしましたが、一言も理解できなかったそうです。
老人は、はっ!と気がついたような反応をして、急に理解できる日本語を喋りはじめました。
じじいは安心して庵の外で老人と話し始めました。

老人の話しは以下の通りでした。
自分は九州の硫黄島の出身の漁師で、ある日、漁に出たときに嵐にあって漂流した。
4日たってだめかと思ったとき、大きな黒い船に拾われた。
その船の人々はみすぼらしい服をしていたが親切だった。
その船に乗せてもらって何年(!)もかかって彼らの国についた。
そこは極楽だった。食べ物もあり、冬もなく、年貢を取り立てる酷吏もいなかった。
彼はそこで住むことを許されて、数年後にはその国の女と結婚して子供を五人もうけた。
子供達は元気に成長して、自分の畑仕事を助けてくれた。
ある日、突然自分の故郷が恋しくなって両親に会いたいと強く思うようになって、帰りたいと告げた。
皆、とくに妻は強く引き止めたが、いちどついた帰りたいという思いは抑えきれず、出航する船に乗せてもらって帰ってきた。
船は親切に自分の故郷の近くの沖合まできてくれてそこで降ろしてくれた。ボートで岸までつれてきてくれた。

老人は一気にそう話したそうです。
じじいはその話がおかしなことに気がついていました。
船で何年もかかるほど遠くの国があるのか?いちども寄港しないで、そんな航海ができるのか?
それに時間軸がおかしい。数年かけてその国に行った>>数年そこで一人で暮らした>>夫婦になって五人の子供をつくり育てあげた>>また数年かけてもどってきた。この間いったい何年たった?老人は何歳だ?
老人はここに住んでいると言いましたが、じじいはすかさず、食べ物はどうしているんだ!?と突っ込みました。
老人は庵の裏にじじいを連れて行き、そこで大きな土の塊のような物を見せました。
これを食べている。えっ?!老人がいうには、これは食べることができる。しかも、食べても食べても減らない。この食べ物はその国でもらってきた、と。
老人はそれをすこしちぎり取り(餅のようだったと)、じじいに食べてみろと差し出しました。
じじいはおそるおそる食べてみましたが、それはすこし塩辛いだけで他の味はなく無臭でした。
これを食べていると生きていけるとのことでした。
水は?水は山から流れてくる。しかし、これを食べているとのどが渇くことはほとんどないと話しました。

ではどうして硫黄島からこんな四国まできたのか?
老人は話しました。故郷の漁村に帰ったら、家族はいなかった。とうの昔に自分の家系は死に絶えていた。
そこで数年間、漁師としてまた働いたが、サムライのキリシタン禁制の人別改が厳しくなって、そこから逃げ出して放浪して、この地についた。
ちょっとまて!その国から帰ってきたら侍の時代?キリシタン禁制?いつの時代だ?では、お前の歳はいくつだ?
じじいはあきれかえって老人を相手にしなくなりましたが、老人は自分が信じてもらえていないことを悟って、庵からぼろきれで包んだ物を持ってきてじじいに見せました。
「これが、その国から帰るときにもらったおみやげだ」と。
あるわあるわ、美しい石サンゴの数々、紫色の水晶、なんとたくさんの金貨、まったく錆びていない小刀、よい匂いのするお守り袋など。
その袋の中には金でできていると思われるとても重い人物像が入っていました。
老人は「自分の妻だ」とうれしそうに言いましたが、マリア像のようにも見えたそうです。
老人は親しくじじいに接して、あれこれと外界のことを尋ねたそうです。
その態度から、こいつは危ない人間ではないな(頭のなかはアブナイのですが)と思って、
その庵で一泊して、翌日に裏山を登ろうと決断しました。
翌日、じじいは名残惜しそうにしていましたが、じじいは山をのぼる決心をしていました。
じじいは「一緒に来るか?」となんども尋ねましたが、
老人は「わしはもう歳だし、おまえが話してくれる外の世界ではくらせそうにないから、ここにのこる」と。
もし機会があればまた訪ねてきてくれと泣きながらいったそうです。
そして、その国からもらってきたおみやげを全部もっていっても良いと言いました。自分が持っていてもしかたないから。
じじいは面食らいましたが、そんなかに大きな真っ赤な石があることに気づいていましたので、
それならありがたくその石だけをもらっていくと言い、それをバックにしまいました。
その石には見覚えがありました。それは石榴石(ガーネット)でした。

じじいは崖を登り終えて下を見渡しましたが、庵はおろか砂浜さえも岩の陰で見えなかったそうです。

その石をじじいは大切にもっていましたが、
あるとき、地元の私立療養院(結核の:当時はまだ死に至る病でした)の経営が苦しくなったときに、その石を売却してお金をつくり、それをその療養院に寄付したそうです。
これは地元でも有名な話でした。美談として。
かなり高額で買い取られたということです。(高額買取りをしてくれる人物をじじいが、人脈をとおしてさがしたのですが)
「こがいなおおきな石榴石はみたことないわい。どこでとりんさった?別子にもないで」
「おっかしなじいさんやったわい。あれからどがいしたんやろうのう?
 わるいもんにはみえんかったやけどな。頭おかしいもんやったやろうか?」


+-------------+
註釈:
石榴石(ガーネット)は、その鉱物の色が真っ赤であることから、色の似ているざくろ(pomegranate)の名前からgranate==>ガーネットと名付けられました。
Pomeはなしの形の意味。
ちなみに、戦争で対人兵器として用いられる手榴弾は、grenade(グレネード)と言い、これも同じ語源です。
手榴弾の丸い形がざくろに似ているからです。
ざくろの実は、なかに小さなふさがいっぱい入っていますが、手榴弾も爆発によって破片を飛び散らせ人を殺傷します。
こわいですね。
『石じじいの最後』
714 :本当にあった怖い名無し:2016/09/02(金) 12:22:03.26 ID:9KrifYIz0
石じじいの話を書き込んだ者からみなさまへ:

これで、私は、このスレより退去いたします。

ながながとした昔話におつきあいくださりありがとうございました。このスレを多く占拠してしまったことをお許しください。
最近、書き込みが増えたのは、いくらかの話を皆さんに読んでいただいておこうと考えたからです。
まだ、話は多く残っているのですが、これまでとしましょう。
機会があれば、また、どこかでみなさまにお会いすることがあるかもしれません。
それまで、どうかご自愛くださって、ご活躍されることをお祈り申し上げます。

最後に、前レスでもありました、石じじいの最後についてお話ししましょう。単純な話です。
じじいはそれほど長生きというわけではありませんでした。
体調を崩して町の病院に入院し、1ヶ月も経たないうちに他界しました。
一度、病院にお見舞いにいきましたが、じじいは私の手を取りながら(頭を撫でるには、わたしが成長しすぎていたのです)、
「ぼくよ、たっしゃでおりんさいや。これからおもしろかとがようけあるんで。
 しかしのう、いきてみたらあっというまよ。だいじにしんさいよ」
じじいの葬式のことはほどんど覚えていません。たしかに参列したはずです。すごい土砂降りだったことしか覚えていません。
「これはXX(じじいの名前)さんの涙雨よ」と、うがったことを誰かがいった覚えがありますが、
それは、あとから得た表現知識が上書きされた私の思い違いかもしれません。
じじいが教えてくれたことは多かったと思いますが、なにぶん、私は子供だったので、その後の生活にそれを活かせなかったことが悔やまれます。


『テントで寝ている時』
539 :本当にあった怖い名無し:2018/05/07(月) 13:47:00.49 ID:sXVstYCi0
石じじいの話です。

彼は石を求めて山を歩く時に、テントを持参して数泊することもめずらしくなかったそうです。
ある山でテントで寝ている時に、テントの床(布地)からぐっと、何かが背中を突いてきたそうです。
じじいは驚いて飛び起きて床を見ましたが、その後何も起こらない。触ってみましたが固いものはない。
動物でもいたのかと考えて、床を叩いてからまた寝ましたが、いっときするとまた突いてくる。
ぐいっと。飛び起きて見ると何もない。
『背中のツボを押してくれるけん気持ちよかったが、これが刃物で刺されるかもしれんと思うたらおちおちねてもおられんかったわい』
とじじいは考えて、テントから出て倒木の上に座って一夜を明かしたそうです。
『地べたに座っとっても尻刺されるかもしれんけんね』
『おおごとよ』
朝になってテントをたたんでみると、別に変わったところはありませんでしたが、
バショウと思われる大きな枯葉があったそうです。近くにバショウなどないのに。


『じじいノート』
555 :本当にあった怖い名無し:2018/05/13(日) 19:20:29.08 ID:a1/FhTnp0
石じじいの話です。

じじいから聞いた話を書きとったノートのなかで、とても短い走り書きのような断片から。

(1)
じじい、山中で上空に飛行機30機以上の編隊をみる。
音せず、すべての飛行機が白い色
戦時中のB29もこのようなものか?
そのような多くの飛行機が飛ぶのだろうか?と思った。
:とのこと

(2)
触ると痛い石があるとのこと。
なめらかな表面で、色は青白色
熱なし
触ると皮膚にするどい痛みが走ると。
:とのこと

(3)
市の役人が妻を石を使って撲殺。
その男曰く:
『妻が、この石で殺してくれるように頼んだのだ。
石も、そう言っていた。』
:とのこと

572 :本当にあった怖い名無し:2018/05/19(土) 11:44:51.87 ID:MeWb0/jy0
石じじいの話です。

じじいから聞いた話を書きとったノートのなかで、とても短い、走り書きのようなものから。

(1)
野良犬が、石を咥えて歩いていた。
餌を与えて、その石を取り上げたが
普通の泥岩
犬はそのまま立ち去るが、他の野良犬が石を欲しがりあとをついてきた。
:とのこと

(2)
山で脚が生えて四つ足(ママ)で走る石を2つ見た。
:とのこと
[書き込み者註]
今考えると、『アポロ18』みたいですね。

(3)
ものすごく芳しい匂いを放つ石を拾ったことがある。
香木のようないい匂い。嗅いでいると恍惚となる。
しかし、次の日、大量の鼻血がでた。
因果関係不明。
『他の人にあげちしもうたわい』
:とのこと

∧∧山にまつわる怖い・不思議な話(避難小屋)79∧∧

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